仮想通貨について調べていると、「ブロックチェーン」という言葉にでくわします。
言葉だけを見ると、何やらブロックの塊が鎖でつながれているようなイメージが浮かびますが、一体このブロックチェーンとは
何者なのか?
仮想通貨を持っていれば必ず知らないといけないというものではないですが、これを知らずに仮想通貨を知っているとはいえないというのも
事実ではないでしょうか?
ブロックチェーンは、仮想通貨の仕組みを知る上ではそれほど重要なものなのです。
これを知り、その種類なども把握しておけば、今後の仮想通貨選びにも必ず役に立つでしょう。
さらに上級者として、上手に仮想通貨を扱うのであれば、もうこの知識は必須となってきます。
なぜなら、1000以上ある仮想通貨の違いの多くは、このブロックチェーンに関係があるためです。
ここでは仮想通貨初心者の方が、ブロックチェーンについての基本的で簡単な理解を深めるために、解説させていただきます。

◇ブロックチェーンとは

ブロックチェーンは、2009年サトシナカモトと称する謎の人物が発表した、仮想通貨の起源であるビットコインを支える画期的な技術です。
これによって、ビットコインは通貨として機能し、その価値を維持しています。
ビットコインの価格の急上昇は、このブロックチェーン技術に対する世界的評価と信頼の高まりを表しているとも言えます。

元来、従来の法定通貨は中央発行者(国)が通貨を発行し、管理主体(銀行など)が管理して、ユーザーの手に渡ります。
しかし、仮想通貨では中央発行者も管理主体も存在せず、システムや発行主体が発行した仮想通貨をユーザー全員で管理しています。
このユーザー全員で仮想通貨を管理するための仕組みが、ブロックチェーンなのです。

法定通貨は、各自が銀行口座を作り、その銀行のサーバーに情報が記録され、資産管理を行います。銀行の通帳にはユーザーごとに通貨の出し入れの
記録がすべて残され、ユーザーはその内容を知ることができます。言わば、個人の資金台帳です。

仮想通貨においてこの台帳に当たるものが、ブロックチェーンなのです。
台帳とは、「商店で、売買の金額などを記録しておく帳簿」と定義されています。
通常の台帳は、その組織か所有者しか見ることはできませんが、ブロックチェーンという台帳はユーザー全員が共有し、見ることができます。
これによって、記録データの改ざんを防ぎ、取引にかかわる余分な人的コストなどを排除しています。

ブロックチェーンは、コインの取引データをまとめたブロック(台帳)が1本の鎖のように連なってできています。
このブロック1つにつき、約10分間の取引データが記録されており、ブロックが1つ出来るたびに内容がチェックされ、正しい情報と確認された
のちに鎖につながれます。
なんとなくイメージは出来るかと思います。

このように多数のコンピューターも同じデータを共有するため、仮に1カ所のコンピュータが攻撃されたり、壊れたりしても、ブロックチェーンは
影響を受けないというメリットがあります。

もし、自分が口座を持っている銀行の中央サーバーがハッキングされたり、壊れてデータが全部飛んだりしたらどうなるか。
もうそれでそこにあった資産は一巻の終わりですね。

・ブロックチェーンは何に管理されているか

ブロックチェーンは、P2Pというネットワークによって管理されています。
これは誰でも参加可能で、「ユーザー」という不特定多数からなるネットワークを形成して、データを保存、共有しています。
このP2P型ネットワークがブロックチェーンの基盤となっています。

・なぜ不正が出来ないか

ブロックは、前のブロックのハッシュ値、ノンス、取引データ等で構成されています。
ハッシュ値とは、データを特殊なハッシュ関数で算出した値で、0が連続する値でないといけないなどの決まりがあります。
ノンスとは、このハッシュ値を調節するためのデータです。
専門的な説明をするとかなり難しくなるのですが、万一何か改ざんがあると、ハッシュ値が変わることでノンスが機能しなくなり、ブロックチェーン
自体も機能しなくなることで、不正をできなくしているのです。
これらの計算は世界中に存在するマイナーと呼ばれる人々の超高性能のコンピューターによって行われ、貢献した人には新規発行されたコインが
報酬として与えられます。この一連の作業をマイニングと言います。

・仮想通貨の見分け方

ビットコインをはじめ、イーサリアム、ライトコイン、リスクなど1000を超える仮想通貨がありますが、これらの違いは主軸となるブロックチェーン
の違いから生まれているのがほとんどです。

例えば、ビットコインに続く第2の通貨イーサリアムは、ブロックチェーンにスマートコントラクトという機能が追加されています。
スマートコントラクトとは、契約内容を書き込むことが出来る機能で、改ざんが出来ない上に仲介を介す必要もなく、文字通りスマートに
取引を執行することが出来ます。
また、ビットコインが1ブロックの生成間隔が10分間なのに対して、イーサリアムは15秒間となっていて、取引の早さの違いに直結しています。

また、ビットコインキャッシュでは、ビットコインの1ブロック当たりのデータ容量が1MBなのに対して、8MBとなっていて、容量の限界を上げています。

これらのように、ブロックチェーンの仕様の違いは、そのままコインの性能の違いに現れています。

・ブロックチェーンの種類

上記のようにブロックチェーンに少しの機能の違いを加えるだけで、コインの特性が変わってくるのですが、基盤となるブロックチェーン自体にも
大きく分けて3つのタイプが存在しています。

1.パブリック・ブロックチェーン

パブリック・ブロックチェーンは、先述の通り取引記録が世界中に公開されており、誰でも参加できるブロックチェーンです。
非許可型ブロックチェーンとも呼ばれます。
取引記録のチェックを複数のマイナーに行わせ、報酬を仮想通貨で与える仕組みです。
マイナーが増えれば増えるほど、不正や改ざんに対して強くなります。
ただ、多くの取引の承認が必要になるため、取引完了までに時間がかかります。
ビットコイン、イーサリアム、ネムなどがこれにあたります。

2.プライベート・ブロックチェーン

これは法定通貨のように特定の管理者が存在する中央集権型のコインに採用されています。
参加とブロック生成には、管理者の承認が必要となります。
管理者の許可制のため、許可型ブロックチェーンと呼ばれます。
最大のメリットは承認時間が速いという点です。参加者が少数なので、取引完了に時間がかかりません。
国や金融機関にも採用されようとしています。
ただ、発行者に何か問題が出ると、その価値にすぐ影響が出てしまいます。
例として、リップル、コーダ、アリスなどがあります。

3.コンソーシアム・チェーン

パブリック・ブロックチェーンは管理者なし、プライベート・ブロックチェーンは管理者1人なのに対して、コンソーシアム(協会)・ブロックチェーンは
管理者が複数となります。
これはプライベート・ブロックチェーンよりも改ざんが難しく、パブリック・ブロックチェーンより取引の承認が早いのですが、完全に中央集権型となります。
例として、Hyperledger Fabricなどがあります。

以上が、ブロックチェーンについての簡単な解説になりますが、仮想通貨を深く知りたい人は、さらに詳しく勉強されるといいと思います。
ビットコインで生まれたブロックチェーン技術は、この9年間の間に仮想通貨の発展とともにどんどん進化し、これからも成長していくでしょう。